余所者-よそもの-【 2 】
59話:帰る場所
開店すると、店内には続々とお客さんが押し寄せた。
入り口付近は、案内を待つ人で溢れている。
スタッフに案内され、私たちは店の奥へ。
黒とゴールドを基調とした、広々としたフロアを抜ける。
シャンデリアや吊り下げられたライトがきらきらと光を弾き。
その先には、大きなステージがあった。
ドレープの効いたスパンコールの幕が揺れるたび、胸が高鳴る。
「すごい……」
ソファに腰を下ろした瞬間、体が深く沈み込んだ。
テーブルも他の席よりひと回り広い。
どうやらここは、この店のVIP席らしい。
席につくなり、アルコールとグラスが運ばれてきた。
まだ飲み始めてもいないのに、テーブルにはシャンパンが三本も並んでいる。
リンコは多少バタついた様子で私たちのテーブルにやってきて、ぱっと笑顔を咲かせた。
ユキ、サンコン、潤、バン。
もちろん私も。
自然とみんなの視線がリンコへ集まった。
「じゃーあ。改めて!」
本日の主役、リンコがパチン、と拍子を打つとみんなが乾杯のシャンパンを手に取る。
「”Newhalf BAR SHOW-Me” へようこそ!」
リンコの仕切りを合図にして、みんなで一斉にグラスを合わせた。