余所者-よそもの-【 2 】

59話:帰る場所



開店すると、店内には続々とお客さんが押し寄せた。

入り口付近は、案内を待つ人で溢れている。


スタッフに案内され、私たちは店の奥へ。
黒とゴールドを基調とした、広々としたフロアを抜ける。

シャンデリアや吊り下げられたライトがきらきらと光を弾き。
その先には、大きなステージがあった。

ドレープの効いたスパンコールの幕が揺れるたび、胸が高鳴る。


「すごい……」


ソファに腰を下ろした瞬間、体が深く沈み込んだ。
テーブルも他の席よりひと回り広い。

どうやらここは、この店のVIP席らしい。


席につくなり、アルコールとグラスが運ばれてきた。

まだ飲み始めてもいないのに、テーブルにはシャンパンが三本も並んでいる。


リンコは多少バタついた様子で私たちのテーブルにやってきて、ぱっと笑顔を咲かせた。


ユキ、サンコン、潤、バン。
もちろん私も。

自然とみんなの視線がリンコへ集まった。


「じゃーあ。改めて!」

本日の主役、リンコがパチン、と拍子を打つとみんなが乾杯のシャンパンを手に取る。


「”Newhalf BAR SHOW-Me” へようこそ!」


リンコの仕切りを合図にして、みんなで一斉にグラスを合わせた。


< 262 / 295 >

この作品をシェア

pagetop