余所者-よそもの-【 2 】


ショーが終わってからも、興奮はまだ冷めない。

店内には、まだ楽しげな声があふれていた。


私はお手洗いに行くため、席を立った。


用を足し、戻る道すがら。

スタッフの人に突然声をかけられた。


「これ5番テーブルに持って行って!」

「……え?」

「ぼさっとしない!」

「は、はい!」


押し付けられた、お酒の乗ったトレー。

これをテーブルに持っていけ、と。


「………」

どうやら私は。
この劇団並みのリンコ仕様メイクのせいで新人キャストと間違えられてしまったようだ。

……どうしよう。


「あ、あの!」

通りかかったキャストの人に声をかける。


「なぁに!?」

慌ただしい様子で、走りながら首だけをこちらに向けた。


「ご、5番テーブルってどこですか!?」

「んもう!初日でも卓番くらい頭に入れておかなきゃダメよ。そっち!」

「ありがとうございます!」


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