余所者-よそもの-【 2 】
席を立ち、リンコに手を引かれ。
自分の席へと連れ戻される中。
「親友……」
私はリンコの言った『親友』という言葉に、胸の奥がじんわりと温かくなっていた。
「ちょっと!」
私をボックス席に放り込むなり、リンコはユキに向かって声を荒げる。
「ちゃんとカナコの面倒見てなさいよ!」
「なに?」
「客に捕まってた!」
「……なんで?」
そこで私は事の一部始終を説明した。
この顔のせいで新人キャストと間違われてしまったのだと。
リンコは「馬鹿ねぇ!」と吹き出し。
潤とバンとサンコンまで、お腹を抱えて大笑いしだした。
ユキだけが一言「目を離さないようにする」と言って、呆れた顔つきをしていた。
注意だけして、また慌ただしく立ち去ったリンコ。
私は再びユキの隣に腰かけた。
「客とどんな話してたの?」
潤が、なかなかに収まらない笑いに声を震わせながら聞いてくる。
「なんか、ずっと……」
「うん」
「下はついてんのかって」
ソファを叩いて爆笑した潤を筆頭に、テーブル全体は弾けたような笑い声に包まれた。