余所者-よそもの-【 2 】
「電話、ずっと待ってた」
『………』
「電話をくれただけで、嬉しい」
『………』
「無理に話さなくて大丈夫だよ」
『………』
「切りたくなったら、いつでも切っていいから」
『………』
「話したくなったら、話して」
『………』
アオイは一言も話さなかった。
それでも、私は一方的に話し続けた。
「大丈夫」だとか「体調はどう?」とか。
当たり障りのないことを尋ね続けて。
話題が尽きると、天気の話や昨日の街の風景のような世間話をした。
やがて仕事の時間が来てしまったので「ごめんね。仕事だから一度切るね」と断り。
終話ボタンを押した。