余所者-よそもの-【 2 】
外に出ると、ザアザアと雨が激しく降りしきっていた。
「……よいっしょ」
屋根の下。
すっかり雨を吸って重たくなったマットを持ち上げて、そこから落ちる雨水を眺めていた。
ふと気が付く。
「………」
路地を挟んだ、向こう側。
傘もささず、静かに佇んだ人影。
「……アオイ?」
私は軒先にあった傘を手にとって、慌てて駆けだした。
「アオイ!どうしたの!?」
傘をさして、アオイから雨を遮る。
雨を受ける傘から、ボタボタボタ、と音が鳴る。
いつからここに立ってた?
もう、髪も服もなにもかもずぶ濡れ。
それに――……
「何してるの!カメラがっ……」
「もう、いい」
「なんで、大事なカメラなんでしょ!?」
首元の一眼レフからは、水滴がぽたぽたと落ちていた。
思わず私はシャツの裾を使って、カメラに浮かぶ水滴をごしごしと拭いた。
息のかかるほど近づいて、やっと、アオイが震えていることに気付いた。