余所者-よそもの-【 2 】
「い……や、だ」
その重たさに全身が震えて、喉が干上がる。
「私が、ここにいる」
「………」
「私は居なくならない」
「………」
「シドを、一人にはしない」
「………」
「ねぇ、シド……」
「……なに言ってる」
するとシドは、前から私の肩を乱暴に掴んだ。
触れられた箇所が汚れてしまったみたいに。
そのまま私を地面へ放り投げた。
「どの口が言ってんだ?……アア?」
「………」
「同じ状況に身を置いてみて、よくわかった」
「シド」
「たしかに無意味だ」
「なにが……」
「傷をなめ合うなんざ行為は、まるで意味がねぇ」
「………」
「俺にそう言ったのは……てめぇだろうが……ッ!」
シドの固い拳が、私の横っ面にめり込んだ。
一瞬、どこか違う世界に行ったのかと思うほど、頭が白く飛んだ。
身体ごと吹っ飛んで、激しく地面に打ち付けられた。
それでも、どうしても。
ここで意識を失うわけにはいかない。