余所者-よそもの-【 2 】



「地下の売人……」

「………」



言葉に出した瞬間、感極まったようにデックが泣き出した。


「……これって幻覚ですかぁ」

「覚めるまで殴ってみようか」

「ガチだぁ……」

「ただいま」


地下の売人が目を細めると、デックは「ううぅっ」と嗚咽しだす。


「もっ、もう二度と帰ってこられないかと……」

「そう言うお前は、会わない内にずいぶんと骨抜きになったみたいだね」

「ぐすん」

「表のシトウの騒動。仕切りもせず遊び呆けて。なに?死にたいの?」


その説教にデックの涙がぴたりと止まる。


やばい。

そんな顔で、口先を尖らせて弁明した。


「だ、だって……街はもう壊滅状態ですしぃ。何をどう出来る状態でもなかったっていうかぁ」

「ほう」

「僕は地下の売人様あってのデックですからぁ。居なければただの木偶(デク)の坊であってぇ」

「まぁいいや。お仕置きは後だ」


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