愛するあなたを殺させないため、死に戻った私はこの恋を捨てると決めた
再会
お茶会の誘いを断って以来、ロジェリオから手紙は届かない。きっともう、誘われることはないだろう。
ホッとする気持ちと、どこか切ない気持ちを抱えながら、エリシアは日々を過ごしていた。
父親はエリシアに再び夜会へ参加するよう勧めてくるものの、あまり気乗りしないと断り続けている。何故か、ザカリアスもヴィクトルも、無理して夜会に出る必要はないんじゃないかとエリシアの肩を持ってくれるので、父親もあまり強く言わない。二人がどうしてそんなことを言うのかは分からないものの、また夜会に出席してロジェリオと顔を合わせるのは嫌なので、正直助かっている。
ある晩、エリシアは両親と一緒に観劇へ出かけていた。母親の好きな歌手が主役だそうで、母に甘い父がチケットを取ってくれたのだ。
ヴィクトルは学校の試験が近いからと留守番で、楽しんできてと送り出してくれた。
エリシアも舞台鑑賞は好きだし、今日の演目を楽しみにしていた。夜会に行くことは避けていたけれど、華やかなドレスを着ればやっぱり心は躍る。
予約した席に向かおうとしていると、ふいにエリシアの名前が呼ばれた。その声を耳にした瞬間、エリシアは息をのんだ。
「エリシア嬢、こんなところで会えるとは」
「……リオ」
「え?」
思わずロジェリオの名を愛称で呼んでしまい、彼が怪訝そうな顔になる。エリシアは慌てて笑みを浮かべた。
「いえ、なんでもありません。こんばんは、アルベルダ卿」
「そんなかしこまらず、ぜひロジェリオと呼んでください」
にっこりと笑ってそんなことを言ってくるロジェリオに、エリシアは曖昧な笑みを浮かべる。会いたくないと思っているのに、どうしてこんなところで出会ってしまうのだろう。動揺を隠すように、エリシアは指先で横髪をいじった。
ホッとする気持ちと、どこか切ない気持ちを抱えながら、エリシアは日々を過ごしていた。
父親はエリシアに再び夜会へ参加するよう勧めてくるものの、あまり気乗りしないと断り続けている。何故か、ザカリアスもヴィクトルも、無理して夜会に出る必要はないんじゃないかとエリシアの肩を持ってくれるので、父親もあまり強く言わない。二人がどうしてそんなことを言うのかは分からないものの、また夜会に出席してロジェリオと顔を合わせるのは嫌なので、正直助かっている。
ある晩、エリシアは両親と一緒に観劇へ出かけていた。母親の好きな歌手が主役だそうで、母に甘い父がチケットを取ってくれたのだ。
ヴィクトルは学校の試験が近いからと留守番で、楽しんできてと送り出してくれた。
エリシアも舞台鑑賞は好きだし、今日の演目を楽しみにしていた。夜会に行くことは避けていたけれど、華やかなドレスを着ればやっぱり心は躍る。
予約した席に向かおうとしていると、ふいにエリシアの名前が呼ばれた。その声を耳にした瞬間、エリシアは息をのんだ。
「エリシア嬢、こんなところで会えるとは」
「……リオ」
「え?」
思わずロジェリオの名を愛称で呼んでしまい、彼が怪訝そうな顔になる。エリシアは慌てて笑みを浮かべた。
「いえ、なんでもありません。こんばんは、アルベルダ卿」
「そんなかしこまらず、ぜひロジェリオと呼んでください」
にっこりと笑ってそんなことを言ってくるロジェリオに、エリシアは曖昧な笑みを浮かべる。会いたくないと思っているのに、どうしてこんなところで出会ってしまうのだろう。動揺を隠すように、エリシアは指先で横髪をいじった。