愛するあなたを殺させないため、死に戻った私はこの恋を捨てると決めた
どうしてこうなるのだと頭を抱えたくなる思いのエリシアに、ロジェリオが少し困ったような笑みを浮かべた。
「すまない、うちの母が勝手に」
「い、いえ……」
「だけど正直なところ、俺も嬉しい。きみに、また会いたいと思っていたから」
好意を隠そうともしないロジェリオの言葉に、エリシアはうつむいた。また会いたいと思っていたのは、エリシアだって同じだ。だけど、それを知られるわけにはいかない。
黙ったまま何も言えずにいるエリシアに、ロジェリオはそっと腕を差し出した。
「中央の席だから、きっと舞台がよく見えると思う。さぁ、行こう」
「……ありがとうございます」
なるべく距離を保つよう意識しながら、エリシアは彼の腕に手を添えた。
案内されたボックス席は、二家族が入ってもまだ余裕があるくらい広い。両親たちはそれぞれ楽しそうに盛り上がっていて、必然的にエリシアはロジェリオと過ごすことになりそうだ。
そういえば父も母も、公爵夫妻と共通の趣味があって仲が良かったなと思い出す。
「エリシア嬢、何か飲み物は? 軽食もあるが」
「いえ、結構です」
「……そうか」
エリシアのつれない対応に、ロジェリオがどこかしょんぼりするのが申し訳ない。だけど、親交を深めるわけにはいかないのだ。
やがて舞台の幕が上がり、エリシアは演目に夢中だと装って、ひたすらにじっと前を向いていた。隣に座ったロジェリオから、何度も視線を向けられていることを感じながら。視線は前に向けていても気持ちは落ち着かなくて、何度も髪をいじってしまう。
「すまない、うちの母が勝手に」
「い、いえ……」
「だけど正直なところ、俺も嬉しい。きみに、また会いたいと思っていたから」
好意を隠そうともしないロジェリオの言葉に、エリシアはうつむいた。また会いたいと思っていたのは、エリシアだって同じだ。だけど、それを知られるわけにはいかない。
黙ったまま何も言えずにいるエリシアに、ロジェリオはそっと腕を差し出した。
「中央の席だから、きっと舞台がよく見えると思う。さぁ、行こう」
「……ありがとうございます」
なるべく距離を保つよう意識しながら、エリシアは彼の腕に手を添えた。
案内されたボックス席は、二家族が入ってもまだ余裕があるくらい広い。両親たちはそれぞれ楽しそうに盛り上がっていて、必然的にエリシアはロジェリオと過ごすことになりそうだ。
そういえば父も母も、公爵夫妻と共通の趣味があって仲が良かったなと思い出す。
「エリシア嬢、何か飲み物は? 軽食もあるが」
「いえ、結構です」
「……そうか」
エリシアのつれない対応に、ロジェリオがどこかしょんぼりするのが申し訳ない。だけど、親交を深めるわけにはいかないのだ。
やがて舞台の幕が上がり、エリシアは演目に夢中だと装って、ひたすらにじっと前を向いていた。隣に座ったロジェリオから、何度も視線を向けられていることを感じながら。視線は前に向けていても気持ちは落ち着かなくて、何度も髪をいじってしまう。