たとえ世界から「ごめん」が消えたって、



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「さっきはごめん」


謝れば済むと思っている僕は今日もまた、
口先だけの「ごめん」を言う。


彼女は困ったように眉を下げて、


「わたしこそ、ごめんね」


と、へたくそに笑う。






口癖のようになってしまったその単語は、今日も僕の気まぐれに付き合わされている。


僕の放つ「ごめん」には何の気持ちも込められていない。


なぜなら僕は、その意味を知らないからだ。




けれど彼女は、知っている。


いや、彼女だけじゃない。

僕以外のすべての人間は、その「ごめん」という言葉の意味を知っている。



この世界で僕だけが、その単語を認識できないでいる。



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