嫌われない方法を覚えた少女(上)
第五章

本音


ある夜。

私はスマホを見つめていた。

何度も文章を書いて。

消して。

また書いて。

消した。



重いかな。

困るかな。

めんどくさいかな。



でも。

その時ふと思った。



私はずっと、

嫌われない方法ばかり選んできた。



本音を言わない。

我慢する。

笑う。

飲み込む。



その結果、

本当に幸せだっただろうか。



違う。



私は勇気を出して送信した。



「ちょっと悲しかった」



責めたかったわけじゃない。

ただ。

知ってほしかった。



私にも気持ちがあることを。
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