たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました

 缶ビール片手に食品を保存している棚を漁り、奥の方に残り一袋のインスタントラーメンを見つけた。

 今はそれですら作るのが面倒だが、空腹を満たすためなので仕方がない。

 よっこいしょと立ち上がり、キッチンに立つ。

 鍋に水を入れ、沸騰するのを待つ間にビールを飲み終えた。

 沸騰すると鍋の中に麺を入れ、少し煮込んでから粉末スープを加える。少しこぼしてしまったけれど気にしない。手でぱっぱっと払っておいた。

 ラーメンが完成したけれど、洗い物を減らすためお椀には移さない。鍋と箸とレンゲを持ちリビングに移動した。

 ローテーブルに熱々の鍋をそのまま置き、座椅子に腰を下ろす。


「いただきます」


 鍋のままラーメンを食べ始める。冷蔵庫に食材がなにもないので具はないが、空腹なのでそれでも美味しい。

 もぐもぐと食べ終え、お腹が満たされるとその場にごろんと横になる。

 再び眠気に襲われた。

 メイクも落としていなければ、仕事着のままだけれど、もうこのまま寝てしまいたい。

 うとうとと眠りそうになっていると、オープンラックが目に入った。そこに並んでいるのは子供の頃に見たドラマのDVD。


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