たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました
高層ビルが立ち並ぶ都会でバリバリ働く女性秘書が登場する、私の大好きな作品だ。
大学生の頃にアルバイト代で全話セットのDVDボックスを中古で購入した。残念ながら今はテレビが壊れてしまったので見られないけれど……。
寝転がりながら、DVDの入ったケースを眺める。もう何度も見たのでドラマの内容は完璧に頭に入っている。
子供の頃の私が憧れた秘書の女性は、仕事が終わったあとでどんなに疲れていても、今の私のようにだらけることなくストイックな生活をしていた。
それに部屋もすっきりと片付いていたし、おしゃれな観葉植物も置かれていた。食事にも気を遣い、栄養バランスの取れた料理を手作りして食べていた。
比べて私は、鍋のままインスタントラーメンを食べ、部屋は散らかり放題。さらには仕事着のまま寝転がり、シャワーも浴びずにこのまま寝ようとしている。
「こんな姿、職場の人には見せられないな」
職場では仕事スイッチをオンにし、常に気を張ってテキパキと行動している。けれど、帰宅すると気が抜けて本来のズボラな自分が出てしまう。
この姿の私を職場の人たちには絶対に見られたくないし、知られたくない。
職場では“デキる秘書”でいたい……!