たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました

 暗闇の中で目を閉じると、ふと先ほどのキスを思い出した。

 柔らかかったな……。

 成海社長の唇の感触がまだ残っている。

 どうして突然キスをされたのだろう。

 わからないけれど、それについて考えるとキスのことを思い出してドキドキと鼓動が早くなってしまう。

 こんな状態で寝るなんて無理だ。
 
 しかも同じ部屋にはキスの相手である成海社長がいる。

 彼はもう寝ただろうか。というよりも、成海社長をチェアで寝かせていいのだろうか。変わるべきでは?

 そう思ったが、今成海社長に声を掛ける余裕が私にはない。

 心臓の鼓動が早い。

 それを落ち着かせるため、とりあえず目を瞑る。

 すると、出張の同行という慣れないことをしたせいか体は疲労を溜めていたらしく、いつの間にか眠っていた。


< 116 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop