たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました
雅貴さんはずんずんと歩いていってしまう。
場所を伝えたかったわけではなく、フードコートで食事をするがそれでもいいのかを聞きたかったのだけど……。
尋ねられないまま、目的地へと到着した。
広々としていて座席数か多いが、混雑しているのでなかなか空いている席が見つからない。しばらくフードコート内をぐるぐると歩き回った。
雅貴さんにこんなことをさせてもいいのだろうか。早く席を見つけないと。
「あそこ空くんじゃないか」
雅貴さんの視線の先には食事を終えたのか片付けを始める人たちがいる。
少しすると席が空いたので、私たちはそこに腰を下ろした。
とりあえず席が確保できてよかった。目的のハンバーガーのお店からも近いので、順番に注文に向かう。
私はチーズバーガーで、雅貴さんはアボカドバーガーだ。ドリンクとポテトの付いたセットで、ハンバーガーはどちらもボリューム満点で美味しそう。
席取りから注文、受け取りまで時間が掛かってしまったが、ようやくお昼が食べられる。
「いただきます」
どうやって食べようか迷ったが、思い切りぱくりとかぶりついた。
「美味しい!」