たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました

「はい。専属ということで責任感もありますが、秘書として社長の仕事をサポートすることにとてもやりがいを感じています」

「そう」


 雪白室長が微笑む。


「梅本さんは優秀だものね。本当は、二年くらい私の下について第二秘書をしてもらおうと思っていたけど、私の教えたことをすぐに覚えてくれたから今年から専属秘書にしたのよ。しっかりとやっているみたいだから、安心して任せられるわ」


 雪白室長はそう言うと、ふと表情を曇らせる。


「でも、ミスの報告が二件あるわね。どちらも梅本さんらしくないものだけど、バスもお弁当もどうして予約をキャンセルしたの?」

「それが……」


 やはりその件について問われると思っていた。


「私にもわからなくて。キャンセルの連絡をした覚えはないのですが、実際にキャンセルされていたので私が何かミスをしてしまったのだと思います」

「そう」


 雪白室長が静かに頷く。


「これからは気をつけてね」

「はい」


 私は背筋を伸ばして、深く頷いた。

 雅貴さんからは三度目はないと言われている。そのときは専属秘書から外されてしまうのだろうか。

 それだけは嫌だ。

 私はまだ秘書として雅貴さんの仕事をサポートしたい。


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