たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました
社長の頼み事
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クイーン・ブルー号の就航記念セレモニーから五日後。
この日は午後二時よりグループ会社の社長と数名の社員が成海社長を訪ね、打ち合わせが行われる予定だ。
プロジェクターを使用したいと事前に伺っていたので、会議室に用意をする。
それからテーブルにお茶のペットボトルを人数分置いた。
約束の時間の十五分前にグループ会社の社長と社員が来社したと受付より連絡があり、出迎えに行くと彼らを会議室へ案内する。
成海社長に彼らの到着を伝えてから秘書室へ戻った。
私は打ち合わせには参加しないので秘書室で事務作業だ。
来月の出張手配をしていると、さっきまで不在だった隣のデスクに誰かが腰を下ろす。
「梅本さん。今ちょっといいですか」
声を掛けてきたのは、二つ下の後輩で専務秘書の玉置さんだ。
目尻がきゅっと上がり、大きくてぱっちりとした猫目が印象的なかわいらしい女性。
先ほどまで席を外していたが、戻ってきたようだ。
「どうしたの?」
イスに腰を下ろした玉置さんに尋ねると、彼女は困ったような表情を向けてきた。
「明日なんですけど、社長のスケジュールって空きがありますか」
「明日?」
確かすべて予定で埋まっていたはず。