たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました

「来週の土曜にハワード氏の誕生日パーティーが開かれる。参加条件がパートナー同伴だが、あいにく俺にはそういう相手がいない」


 霧矢さんとは付き合っていないのだろか。そういう噂があるけれど、成海社長の口振りだとふたりの関係は同級生のようだ。 


「シャニック社は成海商船にとってこれから重要になる取引先のひとつだ。このパーティーをきっかけにハワード氏との交流を深め、企業間の結束を強固なものにしたい。そのためにはパーティーへの参加が必須だ」


 大学時代にアメリカに短期間留学をしたことがあるけれど、そのときのホストファミリーが、アメリカではパーティーなど公の場では妻や婚約者、恋人と行動を共にするのが当たり前だと話していたのを思い出す。

 今回、成海社長が参加するパーティーは国内で開かれるけれど、主催者はアメリカ人のハワード氏だ。だから、パートナー同伴という条件があるのだろう。 


「そこで、梅本に頼みだが、俺の恋人としてハワード氏の誕生日パーティーに参加してくれないか」

「私がですか!?」


 突然の提案に驚いて、成海社長の前だというのに思わず素っ頓狂な声が出てしまった。 

 成海社長のパートナー……恋人役が私では不釣り合いな気がする。


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