たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました

「えっ。じゃあ、届かないってことですか?」

「そうみたい」


 どうしよう。これはかなりマズいかもしれない。ランチミーティングにお弁当がなければ、参加する社員たちがお腹を空かせてしまう。


「梅本さんがキャンセルしたんですか?」


 尋ねられ、私は首を横に振る。


「してないと、思うんだけど……」


 自信がないのは、やはり就航記念セレモニーのときのことがあるから。

 あのときも手配したはずのバスがキャンセルされていることに当日になって気付いた。

 そして今回はお弁当がキャンセルされている。

 気付かないうちに、私がまたうっかりミスをしてしまったのだろうか。

 でも、今までこんなミスをしたことは一度もない。それなのに短期間に二回も続くなんて……。 


「どうするんですか」


 玉置さんが心配そうに尋ねてきたが、突然のことに私も戸惑っているため「どうしよう」という返事しかできない。

 ランチミーティングは成海社長と各部署の責任者たちで行われるが、中には都合で参加できない人もいるため、今日の参加者は十五名ほど。 

 そこに成海社長を足して、お弁当は十六個必要になる。


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