たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました
「まずはニンニクを入れて香りを出す。そのあとにウインナーを加えて炒めて、玉ねぎを入れる」
「はい」
フライパンに油を敷いてから、梅本がニンニクを入れる。順調にウインナー、玉ねぎと続けた。
トマトペースト、ウスターソース、ケチャップを入れ、赤ワインも追加する。
「ワインを入れるんですね。おしゃれ」
炒めながら、梅本が呟いた。
混ざったところで茹でたパスタを入れ、仕上げにバターを加えたら完成だ。
お皿に盛り、粉チーズをかける。
「すごいですね。お店で食べるナポリタンみたい。美味しそう」
パスタが乗ったお皿を覗き込みながら呟いた梅本の感想に思わず口元が綻んだ。
「食べるか」
ナポリタンの載ったお皿をダイニングテーブルに運び、グラスに注いだ麦茶も一緒に並べる。
「そういえば、昨日買ったフランスパンが残っていたな」
それもスライスしてお皿に乗せ、テーブルの中央に置いた。
梅本と向かい合って腰を下ろす。
手を合わせ、少し遅めの昼食にした。
フォークにパスタを巻き付け、口に入れる。今日もなかなかの出来だ。
同じくパスタを口に運んだ梅本の目が輝く。
「美味しい」
そう言ってすぐに二口目を食べるので、本当に美味しいのだろう。
その反応に俺も嬉しくなる。