たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました
きみを渡さない
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十二月も後半に入ると、年の瀬が近いというのもあり何かと慌ただしくなってきた。
クリスマスを二日後に控えた今日は、年が明けた一月に行われる予定の会食のお店を探している。
相手の方とは何度か食事をしたことがあるので、こういうときは同じ店にならないよう、全ての取引先の方といつどこで会食をしたかのリストを作っていた。
先方の味の好みなども踏まえて考慮したところ、牛鍋が絶品の老舗和食屋に決める。
電話をかけ、個室の予約が無事に取れたところでお昼休憩に入った。
今日のランチは玉置さんと社屋の一階にあるカフェで取ることにした。
社員以外の人も利用できる広々としたカフェで、日当たりもいいのでお気に入りの場所でもある。
外は寒いけれど、窓から差し込む日差しのおかげで店内は暖かい。
カウンターでそれぞれ注文したものを持って席に着く。
「もうだいぶ落ち着いてきましたね」
飲み物が入ったカップを両手に持ち、玉置さんがぐるっと周囲を見渡した。
「梅本さんと成海社長の結婚が発表されたときは、みんなけっこう騒いでいたじゃないですか。梅本さん、注目の的でしたし」
「そうだね」
思い出して苦笑する。