アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
「確か騎士団服に似たデザインでしたよね」
「ああ」

 タキシードが代々受け継がれるのは珍しくはない。
 けれどなぜ王子のタキシードが騎士団服に似ているのだろうか?

 現国王陛下の結婚式の光景を拝見した訳ではないが、普段の、祭りなどの正装は騎士団服には似ていなかったはずだ。結婚式の衣装だけそうなっているとしたら、この国の生誕に関わる何かが関連しているのだろう。
 残念ながら私はその手の教養には疎い。シンドラー王子やマリー様と一緒にいさせてもらう時間は長いが、所詮田舎の男爵令嬢。それも次女。教養レベルは高くないのだ。


 王子が使用人に頼んで取ってきてもらった写真は確かに騎士団服によく似ていた。というか騎士団服を少し豪華にしたような物だった。
 女性はウェディングドレスで、相手はタキシードという固定観念が根付いていたまま無責任にドレスデザインを選んでしまったら大変だった。
 これならふわっふわのドレスは除外した方がよさそうだ。
 ドレスの広がりを抑えたスレンダーなラインのもの、もしくは可愛い系でも花が開くように緩やかに広がっていくデザインが合うだろう。

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