アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
シンドラー王子もマリー様も、そんな私の図太い精神事情を理解しているからこそ、相談してくれたのだろう。
「ええ。引き出しの中に大事にしまい込んでいらっしゃいましたよ」
けれどディートリッヒ様のお気持ちを無碍にすることは出来ない。
だから私は鍛え上げたお仕事スマイルでそう答えるだけ。
何か言いたげに視線を動かすディートリッヒ様。けれど結局「そうか」とだけ告げて再び口を一文字に閉じるのだった。
ガタゴトと揺れる馬車から明かりが流れ込んでくる。
王都の街灯と店から放たれるものだ。
都というだけあって、ライト一つとっても決して下品だと感じるものはなく、華美でありながら上品な柔らかなライトは心地のいいものだった。
横目でチラッとだけ外を見て、お目当ての店が営業中であることを確認し、再び視線を固定する。
一旦、お屋敷に戻ってから小走りで向かえば間に合うな。
屋敷についたらディートリッヒ様を見送って、真っ先にキッチンへと向かう。ルターさんに今日のまかないは不要であることを告げて、ベルモットさんに外出する旨を伝える。
「ええ。引き出しの中に大事にしまい込んでいらっしゃいましたよ」
けれどディートリッヒ様のお気持ちを無碍にすることは出来ない。
だから私は鍛え上げたお仕事スマイルでそう答えるだけ。
何か言いたげに視線を動かすディートリッヒ様。けれど結局「そうか」とだけ告げて再び口を一文字に閉じるのだった。
ガタゴトと揺れる馬車から明かりが流れ込んでくる。
王都の街灯と店から放たれるものだ。
都というだけあって、ライト一つとっても決して下品だと感じるものはなく、華美でありながら上品な柔らかなライトは心地のいいものだった。
横目でチラッとだけ外を見て、お目当ての店が営業中であることを確認し、再び視線を固定する。
一旦、お屋敷に戻ってから小走りで向かえば間に合うな。
屋敷についたらディートリッヒ様を見送って、真っ先にキッチンへと向かう。ルターさんに今日のまかないは不要であることを告げて、ベルモットさんに外出する旨を伝える。