アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 大抵の物は持っているだろうし、高価な物は貴族達から送られてくるらしい。
 だからこそ毎年私には技術か話かの二択で要求してきたのだろう。

 今年は何にしよう。
 例年通り、マリーゴールド関係とすれば今度は細めの毛糸で編んで作ったマリーゴールドの花束なんてどうだろうか。
 今年は隣で教えることは出来ないから、作り方メモと一緒に現物を見本として渡して……。
 今の王子だったら難なくこなしそうよね……。
 想定本数よりも増やしてしまいそうな気さえする。包み紙とリボンに当たる部分は複数パターンで記載した方がいいだろう。

 プリン購入ついでに見本用の毛糸も買ってこないとな~。
 徹夜すれば一晩で作れるかな?

 頭の中でシンドラー王子が頑張る姿を想像して、己のやる気を注入する。

 けれど私のシンドラー王子誕生日プロジェクトは、発足してわずか数分と立たずに出鼻をくじかれる事となる。
「でしたら明日、ディートリッヒ様と一緒に選ばれてはいかがですか?」
「へ?」
「明日は一日かけて、アイヴィーさんの意見を聞きながらシンドラー王子のお誕生日プレゼントをお選びするとのことでしたので」

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