アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
居心地の悪さを覚えながらも、無言の空間で机を眺める。
そしてふと気づいた。
自分の前にもカトラリーが置かれているのだ。
もちろんメイドが主人と共に食事を共にすることはない。シンドラー王子とマリー様の二人は特例だ。けれど食器の用意された席に座りながら食事を取らないというのは店側に失礼である。だからこそ使用人一同は主人と席を共にすることはないのだ。
やがて食事はきっちり二人分が運び込まれ、ディートリッヒ様だけでなく、私の前へと並べられる。
これはどうすべきか。
膝の上で手を重ねながら、それらを眺める。
言い方は悪いが、どう処理をすべきか悩みかねているのだ。
ディートリッヒ様の食は細くもないが、特別大食漢という訳でもない。
だがここの店の料理が大層気に入っていて、二人前を平らげる可能性も否定は出来ない。
つまり正しい選択は『待機』だ。待機には慣れている。夜会のホール担当になった時のことを思いだして、背筋をピンと張ったまま待機モードにはいる。
けれど目の前の人はそんな私に首を傾げる。
「食べないのか?」
そしてふと気づいた。
自分の前にもカトラリーが置かれているのだ。
もちろんメイドが主人と共に食事を共にすることはない。シンドラー王子とマリー様の二人は特例だ。けれど食器の用意された席に座りながら食事を取らないというのは店側に失礼である。だからこそ使用人一同は主人と席を共にすることはないのだ。
やがて食事はきっちり二人分が運び込まれ、ディートリッヒ様だけでなく、私の前へと並べられる。
これはどうすべきか。
膝の上で手を重ねながら、それらを眺める。
言い方は悪いが、どう処理をすべきか悩みかねているのだ。
ディートリッヒ様の食は細くもないが、特別大食漢という訳でもない。
だがここの店の料理が大層気に入っていて、二人前を平らげる可能性も否定は出来ない。
つまり正しい選択は『待機』だ。待機には慣れている。夜会のホール担当になった時のことを思いだして、背筋をピンと張ったまま待機モードにはいる。
けれど目の前の人はそんな私に首を傾げる。
「食べないのか?」