アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 私とジャックが選んだドレスで、頭には薔薇の花冠を乗せたお姉様に笑って欲しい。
 それが私の夢だから。

 あまりに熱く語るからか、職人さん達の勢いも増していく。
 私達が伝える『花嫁』に似合うだろう案を提示しては、私達の声に合わせて少しずつ変えてくれるのだ。

 ――そしてそのウェディングドレス会議は日が暮れるまで続いた。
 途中、何度か他のお客さんが入ってきては外れる店員さんもいたが、また帰ってきては話し合いに参加してくれる。


 まさかこんなに親身になってくれるとは……。


 本当にいい店を選んだものだ。
 ジャックはお針子さんから採寸方法をしっかりと教え込まれた。
 サイズを伝えるべく、計ってきたジャックだったが、帰ったらお姉様の採寸をやり直すのだそうだ。

「サイズは手紙に書いて送るから伝えてくれ」
「分かったわ!」

 ジャックはそう言い残して、王都を後にした。


 数日後、ジャックから送られてきた『お針子さん直伝採寸メモ』を手に、あの店へと向かう。

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