アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
けれど答えが出ないまま、シンドラー王子の誕生日を迎えることとなった。
城へ向かう馬車の中は当然のように静寂が占めている。
そこまではいい。
けれど私が正面に腰を下ろしたのを確認すると、城に着くまで一度もこちらに視線を向けてくれないのは初めてだ。
もしかして私、何かしちゃった?
20歳過ぎてたかだかアイス一つで騒いでいたことが見苦しかったのかもしれない。
反省しながら膝の上の籠に視線を落とす。
中には作成メモに見本、セルロトの店のマリーゴールドの香油。それにアッケンド教会で買ったマリーゴールドのキャンドルだ。さすがにこの状況でプリンを持ち込む勇気は出なかった。これ以上、微妙な空気にはなりたくなかったのだ。
シンドラー王子が喜んでくれれば、少しはディートリッヒ様も見直してくれるかしら?
王子の誕生日プレゼントにそんな思惑を孕ませることに申し訳なさを感じながら、馬車で揺られた。
「アイヴィー、久しぶりだな!」
城へ向かう馬車の中は当然のように静寂が占めている。
そこまではいい。
けれど私が正面に腰を下ろしたのを確認すると、城に着くまで一度もこちらに視線を向けてくれないのは初めてだ。
もしかして私、何かしちゃった?
20歳過ぎてたかだかアイス一つで騒いでいたことが見苦しかったのかもしれない。
反省しながら膝の上の籠に視線を落とす。
中には作成メモに見本、セルロトの店のマリーゴールドの香油。それにアッケンド教会で買ったマリーゴールドのキャンドルだ。さすがにこの状況でプリンを持ち込む勇気は出なかった。これ以上、微妙な空気にはなりたくなかったのだ。
シンドラー王子が喜んでくれれば、少しはディートリッヒ様も見直してくれるかしら?
王子の誕生日プレゼントにそんな思惑を孕ませることに申し訳なさを感じながら、馬車で揺られた。
「アイヴィー、久しぶりだな!」