アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
「本当に? 疑わしいわね……。もう一度、初めから説明するわよ。まずアッシュ家の歴史は1000年以上前に遡るのだけど……」

 ふりだしに戻るとか、どこのすごろくよ……。
 アッシュ家の歴史から、アッシュ家がいかに安定した家であり、クリーンな一族かから始まり身分差を気にする者は身内にはいないことを、自作なのだろうフリップを駆使しながら熱く語られる。
 この前、散々『男爵令嬢ごとき』って連発された記憶があるのだが、ここは気にしたら負けなのだろう。

 さらにそこからディートリッヒ様自身の説明というかお兄さま自慢に入り、どこで集めてきたのか『アッシュ家の使用人の声』『同僚・部下・上司の声』『友人の声』『他の貴族達からの評判』『城の使用人達からの評判』を解説してくれる。

 なんというか、凄くブラコンを拗らせているのだということはヒシヒシと伝わってくる。それに上司の声ってシンドラー王子のことじゃ……完全なる悪ノリよね。

 本当、何をしているんだか……。
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