アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 ベルモットさんとの会話で、さすがに無趣味は問題があるのでは? と思い始めた私は、玄関を掃きながら明日はどうやって過ごすかを考えていた。
 もちろんベルモットさんの『ウィンドウショッピング』案は採用させてもらう。
 だが『ウィンドウショッピング』をしよう! 『何か』を見に行こう! と意気込んでいかなければ、私はそれを実行することは出来ないだろう。
 なにせ実家の周りには、ウィンドウショッピングなんて楽しむようなお店はなかった。加えて王都に来てからというもの、私が注目するのはドレスが飾られたウィンドウ限定である。
 
 それも一般的な若い女の子が注目するであろう、『可愛いか』とか『流行りか』ではなく、お姉さまに似合うかドレスを作ってくれるかどうかである。
 ウェディングドレスは一生残るものだ。その時の流行りなんてどうでもいいとさえ思う。
 私が求めるのは針子の技術と、一級の布を手に入れるルートを所有しているかどうかである。
 
 5年のウィンドウショッピングで私が得たのは女子力でも、王都の流行情報でもなくドレスを見る目であった。
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