アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 そのおかげで王族付きのお針子さんやマリー様と仲良くなれたりしたから後悔はない。
 何かあるとすれば、これが流行りのなんたらで〜、とはしゃいでいるご令嬢方の会話が異国の言語を話しているんじゃないか? と感じてしまうくらいである。彼女達の会話に私が加わることはないので、特別不便を感じることはない。
 
 5年の歳月を吟味に費やしたお姉様のウェディングドレスだが、頼める針子さんも来月には決定できる。
 最終決定はジャックが王都に足を運んだその日に、彼と2人で決定するのだ。
 
 お姉様を愛する私とジャックで!
 
 そう決まったのは一通の手紙がきっかけだった。



 アッシュ家付きのメイドになったということをお姉様とジャックに報告したのは、このお屋敷に移ってしばらく経ってからだ。その時に一緒にドレスについても報告したのだ。主に針子さんごとの特徴を事細かに記して、最終的な希望も尋ねることにした。
 
 すると珍しく私の手元に返ってきたのは2通の手紙。そう、ジャックとお姉様から別々に手紙が送られてきたのだ。
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