アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 こんなに愛されているお姉様は結婚式では一層綺麗になるのだろう。幼い頃にお姉様が夢見た、幸せな光景がきっと広がってくれるはずだ。
 

 枯れつつある妹の私とは違って隣には愛する人が……。
 

 ……よし、明日は服以外を見ることにしよう!
 そしてあわよくば何か新しい趣味を見つけるぞ!!
 
 なんか努力の方向が間違っているような気がしなくもないが、色恋について考えるよりはいい。……主に私の精神面の問題で。
 
 明るい未来に歩んでいけることを祈って、私は箒を片手にえいえいおーと天井に手を突き上げた。
 
「何を、しているんだ?」
 ……ところをタイミング悪く、ディートリッヒ様に発見されてしまった。これは気まずい……というか勤務中にお前は一体何をしているのだという話だ。
 
「……おかえりなさいませ、ディートリッヒ様。今は、その……玄関を掃除しております」
 
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