アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 きっと味を楽しむことよりも、私にとってはディートリッヒ様の笑みの理由が気になって仕方がないからだろう。

 だから今度は雑貨屋さんへと足を運んでみた。
 きっといつものようにお姉様のことばかり考えるはずだ、と。けれどやはり考えるのはディートリッヒ様のことばかり。いつもならお姉さまに似合う物があるのかと探すはずなのに……。
 恋する乙女というのは厄介なのだ。……本当に。
 訳を聞けるはずがないから、ただグルグルと同じ事を考え続けていることしかできないくせに。

 でも姉さんのこと、っていうのが鍵だとしたら……。
 相変わらずのシスコンだなぁと笑われただけかもしれない。昨日のあの様子から察するに、私のお姉さま好きはシンドラー王子から聞いているみたいだし。

 だとすれば、以前の笑みとあまり変わらないのでは?

 疲れて帰ってきたら、シスコンのメイドが相変わらずシスコンを炸裂させていた。怒るよりも呆れの方が大きくて、ついつい頬がゆるんでしまった、と。

 ……………………そんな気がしてきたわ。この理由だと特にお叱りとかがなかったこともしっくりとくる。
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