アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 仲間の一人に妹さんの分も持って帰ってあげて、と渡してあげたら「本当にいいの!?」と何度も聞かれたほどである。見た目はもちろんのこと、このお菓子、味もなかなか美味しいらしい。
 バターが効いていてふわっとした甘みが口の中に広がったと、興奮気味に話してくれた。そしてもらってしまって申し訳なかったとお詫びにと紅茶のセットをわざわざプレゼントしてくれた。
 つまりそれほど美味しいものだと言うことだ。

 これは是非お姉さまにも食べていただきたい!
 着いたそのお店の外にはやはりズラっと人が並んでいる。そしてそのほとんどがどこかの家の使用人である。
 差し入れとしてディートリッヒ様からいただいたのはもう大分前のことで、確かこのお店がオープンしてすぐのことだった。今でもこれだけの行列ができているというのは非常に期待できる。
 どうやら手土産としても評判だという噂は本当だったらしい。
< 54 / 241 >

この作品をシェア

pagetop