アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
「王子の護衛よりも大切な仕事ですか?」
「いや」
「ならなぜ」
「お茶が美味しくない。話してもつまらない。なのに外に出してもくれない。ないないづくしで疲れたんだ」
一応、外には二人ほど警護の騎士が立っていた。だから警備面で危ないということはないのだが、それで私を呼びつけたというなら怒ってもいいはずだ。
ディートリッヒ様と、チェンジを要求された護衛役さんが。
……冗談ですよね? と怒りたいところだが、お茶が美味しくないという言葉に引っかかりを感じる。
通常、というかよほどのことが発生しない限り、王子の護衛は騎士が担当する。騎士とは剣を振るい、時には主を守る盾となる者達である。そんな彼らはあくまで護衛が担当であって、決してお茶を淹れたりするのが役目ではない。それは執事やメイドといった、使用人達の仕事である。
「……まさか、全体的に使用人の手が足りてないんですか?」
「正解。さすがアイヴィーね」
パチパチと手を叩いて喜ぶのはマリー様だ。ふんわりとしたブロンドの髪に空色のリボン――今日も今日とてその可愛らしさは健在である。……ってそうじゃない!
「なら私、手伝いますよ!」
「いや」
「ならなぜ」
「お茶が美味しくない。話してもつまらない。なのに外に出してもくれない。ないないづくしで疲れたんだ」
一応、外には二人ほど警護の騎士が立っていた。だから警備面で危ないということはないのだが、それで私を呼びつけたというなら怒ってもいいはずだ。
ディートリッヒ様と、チェンジを要求された護衛役さんが。
……冗談ですよね? と怒りたいところだが、お茶が美味しくないという言葉に引っかかりを感じる。
通常、というかよほどのことが発生しない限り、王子の護衛は騎士が担当する。騎士とは剣を振るい、時には主を守る盾となる者達である。そんな彼らはあくまで護衛が担当であって、決してお茶を淹れたりするのが役目ではない。それは執事やメイドといった、使用人達の仕事である。
「……まさか、全体的に使用人の手が足りてないんですか?」
「正解。さすがアイヴィーね」
パチパチと手を叩いて喜ぶのはマリー様だ。ふんわりとしたブロンドの髪に空色のリボン――今日も今日とてその可愛らしさは健在である。……ってそうじゃない!
「なら私、手伝いますよ!」