アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
辞めたと言ってもたかだか一ヶ月や二ヶ月前のことだ。知っている使用人だって多いし、簡単なことなら私だって手伝うことができる。どうせハイエナ令嬢達は手伝うことはないだろうし、手伝ったとしても邪魔になることの方が多い。ならば私だって十分、戦力となれるはずである。
行かせてくれと王子とマリー様の顔を見る。けれども二人は揃って首を横に振る。
「ダメだ」
「なぜ?」
「君はもう城のメイドではない。アッシュ家のメイドだ」
「ですが私は今こうしてここにいるじゃないですか!」
「うん、そうだね。ディートリッヒに頼んで君を数日だけ貸してもらった」
『今日』や『一日』ではなく『数日』という言葉に引っかかるが、今はそこに突っかかっている余裕はない。
二人と距離を詰めて、再び「なら」と主張する。
「わかるだろう、アイヴィー。これは城の問題だ。城の者でない人間の手を借りるわけにはいかないんだよ」
そういわれてしまえば引き下がる以外の選択肢はない。
もしここで私が関わったとして、何か起きた場合に真っ先に疑われるのは私だ。もう、内部の人間ではないから。
行かせてくれと王子とマリー様の顔を見る。けれども二人は揃って首を横に振る。
「ダメだ」
「なぜ?」
「君はもう城のメイドではない。アッシュ家のメイドだ」
「ですが私は今こうしてここにいるじゃないですか!」
「うん、そうだね。ディートリッヒに頼んで君を数日だけ貸してもらった」
『今日』や『一日』ではなく『数日』という言葉に引っかかるが、今はそこに突っかかっている余裕はない。
二人と距離を詰めて、再び「なら」と主張する。
「わかるだろう、アイヴィー。これは城の問題だ。城の者でない人間の手を借りるわけにはいかないんだよ」
そういわれてしまえば引き下がる以外の選択肢はない。
もしここで私が関わったとして、何か起きた場合に真っ先に疑われるのは私だ。もう、内部の人間ではないから。