アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
私も一応、男爵令嬢。身分差や格差を気にするのだ。そう、多少は。なし崩しにこうなったとはいえ、私は悪くない! とこれからも主張し続けるつもりである。
だが一向に二人が引いてくれる気配はない。
それどころかシンドラー王子は「食べ物を粗末にしてはいけない、だったな……」と昔、私が彼に言ったことを呟きながらドアの方へと向かっていく。
作ってしまえば私が食べないわけがないと思っているのだろう。
確かに用意されたら食べるしかない。だがそれも用意されたら、の話である。
「行かせませんよ」
ドアの前でとおせんぼをすれば、シンドラー王子だってコックにもう一人分増やすようにと指示を出せないはずである。
ドアの前で両手を左右に大きく開くと、王子は悔しそうに唇を噛みしめる。けれど諦めるつもりはないようで、視線はあっちをいったり来たりしては、抜け道を探し続けている。
そこまでして一緒に夕食を食べたいのだろうか……。
嫌な気分ではないし、本音を言うならここで折れてしまいたい。
だが一向に二人が引いてくれる気配はない。
それどころかシンドラー王子は「食べ物を粗末にしてはいけない、だったな……」と昔、私が彼に言ったことを呟きながらドアの方へと向かっていく。
作ってしまえば私が食べないわけがないと思っているのだろう。
確かに用意されたら食べるしかない。だがそれも用意されたら、の話である。
「行かせませんよ」
ドアの前でとおせんぼをすれば、シンドラー王子だってコックにもう一人分増やすようにと指示を出せないはずである。
ドアの前で両手を左右に大きく開くと、王子は悔しそうに唇を噛みしめる。けれど諦めるつもりはないようで、視線はあっちをいったり来たりしては、抜け道を探し続けている。
そこまでして一緒に夕食を食べたいのだろうか……。
嫌な気分ではないし、本音を言うならここで折れてしまいたい。