アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
まるでお友達をお父さんに紹介する子どものようだ。いや、実際そうなのだろう。マリー様にとって私はお友達なのだから。
先ほどまでは緊張が勝っていたが、今は恥ずかしさの方が大きい。なにせ一使用人として紹介されるのと、友人として紹介されるのでは意味がてんで違うのである。
「アイヴィーってあのアイヴィーさんかい?」
「ええ。あのアイヴィーよ」
「そうか。よく来てくれたね。娘から話は聞いているよ。マリーが色々と迷惑かけたんだってね」
「い、いえそんなことはありません! マリー様にはいつも良くしていただいていて……」
それにこの歓迎っぷりだ。
わざわざ腰をあげて、握手まで求められるとは思ってもみなかった。マリー様とつながっていない方の手を公爵の両手で包み込まれる。人差し指と親指の辺りがやや堅くなっているのは、きっとそこにペンがよく当たるからなのだろう。
ああ、やっぱりマリー様のお父様だわ。
努力の痕が見えるその手は彼を信頼するのに十分だった。
「謙遜しなくてもいいのよ。シンドラー王子と思いを通じあえたのはアイヴィーのお陰だもの」
「マリー様……」
先ほどまでは緊張が勝っていたが、今は恥ずかしさの方が大きい。なにせ一使用人として紹介されるのと、友人として紹介されるのでは意味がてんで違うのである。
「アイヴィーってあのアイヴィーさんかい?」
「ええ。あのアイヴィーよ」
「そうか。よく来てくれたね。娘から話は聞いているよ。マリーが色々と迷惑かけたんだってね」
「い、いえそんなことはありません! マリー様にはいつも良くしていただいていて……」
それにこの歓迎っぷりだ。
わざわざ腰をあげて、握手まで求められるとは思ってもみなかった。マリー様とつながっていない方の手を公爵の両手で包み込まれる。人差し指と親指の辺りがやや堅くなっているのは、きっとそこにペンがよく当たるからなのだろう。
ああ、やっぱりマリー様のお父様だわ。
努力の痕が見えるその手は彼を信頼するのに十分だった。
「謙遜しなくてもいいのよ。シンドラー王子と思いを通じあえたのはアイヴィーのお陰だもの」
「マリー様……」