政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
「あの……本当に謝罪はもう……。それに、謝るのは私の方です。『離婚』なんて言葉を出してしまい、すみませんでした」
瞬時に慧の顔が強張る。
すみれが本気で離婚を考えている……と思っているのだろうか。そうだとしたら、まずはその誤解だけでも解いておきたかった。
「あれは、言葉のアヤというか……慧さんと離婚したいとか思っているわけじゃないんです。ただ、あのときは夫婦としてどうすればいいのかわからなくて……」
彼も思い当たる節があるのだろう。苦々しいような、気まずそうな表情になった。
「でも、本気で離婚を考えたことはありません」
「……そうか」
慧の顔に安堵が浮かぶ。すみれは、念押しするように大きく頷いて見せた。
「はい。六条は御門から支援していただいた身です。詳しいことはわかりませんが、そのおかげで会社は持ち応えられるようですし、社員たちも守れます。だから、私にできることがあれば精一杯恩返ししたいと思ってます」
言葉尻に力がこもったのは、すみれなりに彼に感謝しているからだ。
六条商事の経営に関しては、なにも知らされていない。すみれの父は、今後もそうするつもりなのだろう。
それでも、すみれには六条の一人娘としての責任感はある。自分の結婚で守れたものがあるということは、すみれにとって大きな意味を持っていた。
一方の慧は、浮かない顔になった。複雑そうな表情からは真意は読み取れないが、さきほどの安堵は消え、苦々しげに微笑んだ。
瞬時に慧の顔が強張る。
すみれが本気で離婚を考えている……と思っているのだろうか。そうだとしたら、まずはその誤解だけでも解いておきたかった。
「あれは、言葉のアヤというか……慧さんと離婚したいとか思っているわけじゃないんです。ただ、あのときは夫婦としてどうすればいいのかわからなくて……」
彼も思い当たる節があるのだろう。苦々しいような、気まずそうな表情になった。
「でも、本気で離婚を考えたことはありません」
「……そうか」
慧の顔に安堵が浮かぶ。すみれは、念押しするように大きく頷いて見せた。
「はい。六条は御門から支援していただいた身です。詳しいことはわかりませんが、そのおかげで会社は持ち応えられるようですし、社員たちも守れます。だから、私にできることがあれば精一杯恩返ししたいと思ってます」
言葉尻に力がこもったのは、すみれなりに彼に感謝しているからだ。
六条商事の経営に関しては、なにも知らされていない。すみれの父は、今後もそうするつもりなのだろう。
それでも、すみれには六条の一人娘としての責任感はある。自分の結婚で守れたものがあるということは、すみれにとって大きな意味を持っていた。
一方の慧は、浮かない顔になった。複雑そうな表情からは真意は読み取れないが、さきほどの安堵は消え、苦々しげに微笑んだ。