政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
蜜月のような毎日が続く中、九月に入った。
まだ夏の暑さが強く残り、今朝も朝から気温が高い。日が沈んでもそれは変わらず、退勤時間の頃もまだ蒸し蒸しとしていた。
(今日も暑いなぁ……。晩ご飯はさっぱりしたもの食べたいかも。慧さんは会食だから麺類にしようかな)
簡単にできるメニューを考えているうちに、自宅の最寄り駅に着いた。
「すみれちゃん」
人の流れに沿って改札を出ると、声をかけられた。すぐに振り返ったすみれは、背後に立っていた真輔に気づいて目を見開く。
「真ちゃん! こんなところでどうしたの?」
「すみれちゃんを待ってたんだ。大事な話があるんだけど……」
「大事な話?」
彼と会うのは、会社の最寄り駅で待ち伏せされたとき以来だ。あれ以降、連絡も取っていなかった。
そんな状況なのに、突然『大事な話』と言われても戸惑ってしまう。脳裏には慧の存在も過った。
「えっと……ここでもいいかな?」
真輔のことは蔑ろにできないが、慧に嫌な思いをさせたくない。あの日をきっかけに両想いになれたとはいえ、誤解を生みたくなかった。
「俺はそれでもいいんだけど、すみれちゃんが困るんじゃないかな」
「えっ? 私が?」
考えてみても、困るような理由は思い当たらない。すみれが怪訝な顔をすると、真輔が眉を下げた。
「御門ホールディングスと六条商事のことだからさ」
神妙な言い方に、少しだけ引っかかる。しかし、御門と六条の名前が出たことでドキッとした。
まだ夏の暑さが強く残り、今朝も朝から気温が高い。日が沈んでもそれは変わらず、退勤時間の頃もまだ蒸し蒸しとしていた。
(今日も暑いなぁ……。晩ご飯はさっぱりしたもの食べたいかも。慧さんは会食だから麺類にしようかな)
簡単にできるメニューを考えているうちに、自宅の最寄り駅に着いた。
「すみれちゃん」
人の流れに沿って改札を出ると、声をかけられた。すぐに振り返ったすみれは、背後に立っていた真輔に気づいて目を見開く。
「真ちゃん! こんなところでどうしたの?」
「すみれちゃんを待ってたんだ。大事な話があるんだけど……」
「大事な話?」
彼と会うのは、会社の最寄り駅で待ち伏せされたとき以来だ。あれ以降、連絡も取っていなかった。
そんな状況なのに、突然『大事な話』と言われても戸惑ってしまう。脳裏には慧の存在も過った。
「えっと……ここでもいいかな?」
真輔のことは蔑ろにできないが、慧に嫌な思いをさせたくない。あの日をきっかけに両想いになれたとはいえ、誤解を生みたくなかった。
「俺はそれでもいいんだけど、すみれちゃんが困るんじゃないかな」
「えっ? 私が?」
考えてみても、困るような理由は思い当たらない。すみれが怪訝な顔をすると、真輔が眉を下げた。
「御門ホールディングスと六条商事のことだからさ」
神妙な言い方に、少しだけ引っかかる。しかし、御門と六条の名前が出たことでドキッとした。