政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
昔から知っていて、家族ぐるみで交流があり、母校も同じ。美弥と自分の関係ほどではないが、それなりに互いを知っていた時期はある。
けれど、今はなんだか落ち着かない。先日、彼に告白されたせいもあるだろうけれど、それだけではない気がする。
自分の中で上手く言語化できない感情を抱えていると、ドリンクが運ばれてきた。
「……それで、御門と六条の話って?」
「まあまあ……。少しくらいゆっくり話そうよ」
「ごめんね、真ちゃん。私、慧さんに誤解されるようなことはしたくないの」
冷静にきっぱりと告げたあとで、少しだけ驚いた。美弥以外の他人に対して、こんなにもはっきりと気持ちを言えたのは初めてだったから。
「……政略結婚なのに?」
「うん」
意地悪な質問にも、冷静に答えてみせる。
慧への恋情は、彼だけに伝えればいい。それに、告白された真輔に対して、慧と両想いであることを話すのも憚られた。
「しょうがないな。じゃあ、単刀直入に言うね」
真輔の顔が、わずかに歪む。すみれは一瞬ドキッとし、思わず腰を上げそうになった。
「御門ホールディングスと六条商事の機密情報がここに入ってる」
テーブルにUSBが置かれ、静かな部屋に冷たい声が落ちた。
「え……?」
すみれは、彼とUSBを交互に見る。
真輔がこんなことをする意図がよくわからず、にわかには信じられない。ただ、怖いほど真剣な顔が事実だと物語っているようだった。
「嘘……」
「そう言うと思ったけど、本当だよ。証拠を見せてあげようか」
すみれに言うでもないような言い方をした彼が、ノートパソコンを取り出す。そこにUSBを差し込んでファイルを開くと、一覧表のようなものが表示された。
けれど、今はなんだか落ち着かない。先日、彼に告白されたせいもあるだろうけれど、それだけではない気がする。
自分の中で上手く言語化できない感情を抱えていると、ドリンクが運ばれてきた。
「……それで、御門と六条の話って?」
「まあまあ……。少しくらいゆっくり話そうよ」
「ごめんね、真ちゃん。私、慧さんに誤解されるようなことはしたくないの」
冷静にきっぱりと告げたあとで、少しだけ驚いた。美弥以外の他人に対して、こんなにもはっきりと気持ちを言えたのは初めてだったから。
「……政略結婚なのに?」
「うん」
意地悪な質問にも、冷静に答えてみせる。
慧への恋情は、彼だけに伝えればいい。それに、告白された真輔に対して、慧と両想いであることを話すのも憚られた。
「しょうがないな。じゃあ、単刀直入に言うね」
真輔の顔が、わずかに歪む。すみれは一瞬ドキッとし、思わず腰を上げそうになった。
「御門ホールディングスと六条商事の機密情報がここに入ってる」
テーブルにUSBが置かれ、静かな部屋に冷たい声が落ちた。
「え……?」
すみれは、彼とUSBを交互に見る。
真輔がこんなことをする意図がよくわからず、にわかには信じられない。ただ、怖いほど真剣な顔が事実だと物語っているようだった。
「嘘……」
「そう言うと思ったけど、本当だよ。証拠を見せてあげようか」
すみれに言うでもないような言い方をした彼が、ノートパソコンを取り出す。そこにUSBを差し込んでファイルを開くと、一覧表のようなものが表示された。