政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
「……すみれ」


たじろいでいるすみれを、慧が容赦なく促してくる。その声はいつもよりも低く、『早く』と暗に言われていた。


痛いほど鋭い視線が、すみれの瞳を捉えて離さない。すみれは逃げられないことを悟り、意を決してショーツを下げた。


「……全部、脱ぎました」
「うん。次は?」


ここで許してほしい……という願いは、簡単に打ち砕かれる。すみれはうるさいくらいに高鳴る鼓動を感じながら、ソファに腰掛けて身体を慧の方に向けた。


すみれの唇から、はぁっ……と吐息が漏れる。限界突破した羞恥が思考を鈍らせたのか、すみれは彼に見えるように両脚を広げた。


「指と舌、どっちでシてほしい?」
「っ……!」


無情な質問に、すみれが息を呑む。ようやくここまで来たのに、慧は最初からすみれに言わせるつもりだったのだ……と気づかされた。


『お仕置き』という言葉が、脳裏を過る。どうすればいいのかはすぐに理解し、素直に従った。


「指、で……」
「本当に?」


すかさず問われ、答えに詰まる。


(だって……今日はまだ、お風呂に入ってなくて……)


今までは、シャワーやお風呂のあとにセックスをしていた。
けれど、今夜はまだ洗っていなくて……。そんな状態で舐められるなんて考えられない。


「指でも気持ちよくなれるだろうけど、すみれは舐められる方が好きだろ?」


蠱惑的な笑みを見せる彼が、いやらしくも甘い誘惑を口にする。


「すみれ、素直にねだって」


ダメ押しとばかりに耳元で囁かれると、すみれの理性は一瞬で陥落した。

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