政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
(大丈夫かな……。普段は疲れを見せない慧さんがあんな顔をするのって、よっぽどだと思うんだけど)
余計なお世話かもしれないが、どうしても気になってしまう。すみれは、特に今する必要がない冷凍庫の整理を始め、慧がリビングに戻って来るのを待った。
「まだ起きてたのか」
しばらくしてリビングに入ってきた彼が、すみれを見て怪訝そうな顔をする。
「あっ、はい。ちょっと冷凍庫の整理をしていて……。でも、もう寝ます」
「そうか」
慧は短く答え、グラスに水を注いでソファに腰掛けた。
(私はもう部屋に行った方がいいよね……)
すみれは、キッチンからリビングの様子を盗み見する。彼は相変わらず疲労感を滲ませていたが、足取りなどはしっかりしていたし大丈夫だろう。
「じゃあ、私は先に休みますね」
「……すみれ」
ソファの傍に行って声をかけると、慧がおもむろにすみれを見上げた。妙にかしこまったような声音だった気がして、返事が一拍遅れてしまう。
「はい……」
なんとか返事をしたが、直後に沈黙が降りた。十秒、二十秒……と時間が過ぎ、彼が短いため息をつく。
「明日、午後から時間はあるか?」
「はい。なにも予定を入れてませんけど」
明日は土曜日だ。仕事は休みだし、慧からなにか頼まれることがあるかもしれないと思い、念のために予定は空けている。
「それなら、出掛けないか」
「えっ?」
予期しない誘いに、すみれは目を大きく見開いてしまう。
余計なお世話かもしれないが、どうしても気になってしまう。すみれは、特に今する必要がない冷凍庫の整理を始め、慧がリビングに戻って来るのを待った。
「まだ起きてたのか」
しばらくしてリビングに入ってきた彼が、すみれを見て怪訝そうな顔をする。
「あっ、はい。ちょっと冷凍庫の整理をしていて……。でも、もう寝ます」
「そうか」
慧は短く答え、グラスに水を注いでソファに腰掛けた。
(私はもう部屋に行った方がいいよね……)
すみれは、キッチンからリビングの様子を盗み見する。彼は相変わらず疲労感を滲ませていたが、足取りなどはしっかりしていたし大丈夫だろう。
「じゃあ、私は先に休みますね」
「……すみれ」
ソファの傍に行って声をかけると、慧がおもむろにすみれを見上げた。妙にかしこまったような声音だった気がして、返事が一拍遅れてしまう。
「はい……」
なんとか返事をしたが、直後に沈黙が降りた。十秒、二十秒……と時間が過ぎ、彼が短いため息をつく。
「明日、午後から時間はあるか?」
「はい。なにも予定を入れてませんけど」
明日は土曜日だ。仕事は休みだし、慧からなにか頼まれることがあるかもしれないと思い、念のために予定は空けている。
「それなら、出掛けないか」
「えっ?」
予期しない誘いに、すみれは目を大きく見開いてしまう。