政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
一月も終わる頃、美弥が遊びに来た。
「立派な家だね~。ここ、新築なんでしょ?」
「そうみたい。慧さんが探してくれたから、私は詳しいことはわからないけど」
家は、御門が懇意にしている不動産会社を通して探した。すみれは慧と一緒に内見はしたが、家賃を含めた詳細は知らない。彼がすべての手続きを済ませたからだ。
「さすが御門家だね~。なんていうか、立ってる世界が違う感じ」
「私もそう思うよ」
すみれは、アッサムのミルクティーを淹れながら苦笑する。すると、彼女がきょとんとしたあとで笑った。
「なに言ってるの。すみれももう御門家の人間でしょ?」
「戸籍上はね。でも、まだ慧さんの妻として役に立ててないし、自分のことは御門だと思えないかな」
「結婚式も披露宴もしたじゃない」
「まあ、そうなんだけど……。でも、婚約披露パーティーも含めて慧さん側の招待客が多かったし、ちょっと他人事っぽい感じだったっていうか……。もちろん緊張したし、大変だったけど、疎外感も大きかったかな」
ミルクティーのカップをテーブルに置き、昨日焼いたパウンドケーキも並べる。カットしたうちのひとつを皿に移し、生クリームとミントも添えた。
洋酒に漬けたドライフルーツがたっぷりのケーキは、美弥の好物だ。その昔、丸々一本完食したことがあるほど気に入ってくれている。
「いただきまーす」
彼女は嬉しそうに言い、パウンドケーキをフォークで切って口に運んだ。
「おいしい~! 私、すみれの作るこのパウンドケーキが一番好き! 日本一! いや、世界一かも!」
「大袈裟だよ」
ふふっと笑いながらも、美弥が喜んでくれたことが嬉しい。
「もう一本焼いてあるから、持って帰ってね」
「やった!」
パクパクと口に運ぶ彼女が、すぐに完食してしまう。すみれはクスッと笑い、二切れ目を差し出した。
美弥は、遠慮なくふたつ目のパウンドケーキに手をつける。彼女の食べっぷりは気持ちよく、多めに作っておいてよかったと思った。
「立派な家だね~。ここ、新築なんでしょ?」
「そうみたい。慧さんが探してくれたから、私は詳しいことはわからないけど」
家は、御門が懇意にしている不動産会社を通して探した。すみれは慧と一緒に内見はしたが、家賃を含めた詳細は知らない。彼がすべての手続きを済ませたからだ。
「さすが御門家だね~。なんていうか、立ってる世界が違う感じ」
「私もそう思うよ」
すみれは、アッサムのミルクティーを淹れながら苦笑する。すると、彼女がきょとんとしたあとで笑った。
「なに言ってるの。すみれももう御門家の人間でしょ?」
「戸籍上はね。でも、まだ慧さんの妻として役に立ててないし、自分のことは御門だと思えないかな」
「結婚式も披露宴もしたじゃない」
「まあ、そうなんだけど……。でも、婚約披露パーティーも含めて慧さん側の招待客が多かったし、ちょっと他人事っぽい感じだったっていうか……。もちろん緊張したし、大変だったけど、疎外感も大きかったかな」
ミルクティーのカップをテーブルに置き、昨日焼いたパウンドケーキも並べる。カットしたうちのひとつを皿に移し、生クリームとミントも添えた。
洋酒に漬けたドライフルーツがたっぷりのケーキは、美弥の好物だ。その昔、丸々一本完食したことがあるほど気に入ってくれている。
「いただきまーす」
彼女は嬉しそうに言い、パウンドケーキをフォークで切って口に運んだ。
「おいしい~! 私、すみれの作るこのパウンドケーキが一番好き! 日本一! いや、世界一かも!」
「大袈裟だよ」
ふふっと笑いながらも、美弥が喜んでくれたことが嬉しい。
「もう一本焼いてあるから、持って帰ってね」
「やった!」
パクパクと口に運ぶ彼女が、すぐに完食してしまう。すみれはクスッと笑い、二切れ目を差し出した。
美弥は、遠慮なくふたつ目のパウンドケーキに手をつける。彼女の食べっぷりは気持ちよく、多めに作っておいてよかったと思った。