愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
声をかけるのを忘れてしまっていたのだが、そんなことは有能なカリバーン家の使用人にはあまり関係のないことなのかもしれない。
「今日はどのドレスにいたしましょうか?」
「えっと、じゃあこれで」
「かしこまりました」
何着ものドレスをまじまじと見て、その中から一着を選び出すというのは面倒で一番右側のドレスを指差した。
今日のドレスは黄色味がかった白のドレスだ。
もちろん地味な私には似合わない。
お姉様なら似合うだろうに……。
鏡に映る、着せ替え人形のような私は他の領土にお嫁に嫁いでいったお姉様たちを思い出す。
お姉様たちは私と同じく、金色の髪と山の木々を想像させる鮮やかな緑色の瞳をもっている。髪の長さは三人とも違うが、長いことには変わりはない。
毎日その長い髪をアレンジしては私に似合うかと確認することを怠らなかった。
お母様とお父様のいいとこ取りをして、私にその成分を全く残してくれなかったお姉様たちは自分たちのその日のコーディネートが終わると私を取り囲んで髪を梳かしたり、服を選んでくれたものだった。
「今日はどのドレスにいたしましょうか?」
「えっと、じゃあこれで」
「かしこまりました」
何着ものドレスをまじまじと見て、その中から一着を選び出すというのは面倒で一番右側のドレスを指差した。
今日のドレスは黄色味がかった白のドレスだ。
もちろん地味な私には似合わない。
お姉様なら似合うだろうに……。
鏡に映る、着せ替え人形のような私は他の領土にお嫁に嫁いでいったお姉様たちを思い出す。
お姉様たちは私と同じく、金色の髪と山の木々を想像させる鮮やかな緑色の瞳をもっている。髪の長さは三人とも違うが、長いことには変わりはない。
毎日その長い髪をアレンジしては私に似合うかと確認することを怠らなかった。
お母様とお父様のいいとこ取りをして、私にその成分を全く残してくれなかったお姉様たちは自分たちのその日のコーディネートが終わると私を取り囲んで髪を梳かしたり、服を選んでくれたものだった。