愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
ラウス様が前を向いて歩いてくれていることがせめてもの救いだ。でなければ真っ赤に染まった顔で恥ずかしがっているのがバレてしまう。
ラウス様のことだからからかうなんて子供じみたことはしないだろうが、それでも私が一方的にラウス様のことを意識しているようで見られたくない。
赤くなった顔を隠すように俯いて歩く。
「モリア?」
「は、はい!」
「私としてはこのままずっと繋いでいたいのだが、その、時間が、だな……」
そう指摘されて顔を上げるとそこはすでに玄関先で、周りにはたくさんの使用人とお義父様がこちらを見ていた。
「す、すみません」
慌てて弾くように手を外すと、指摘したラウス様は少しだけ残念そうに眉を下げて笑った。
「また、繋いでもいいか?」
「は、はい……」
「そうか」
満足そうに笑うラウス様は意地悪だ。子どもじみたことしないだろう、なんて思っていたが、すぐ訂正することとなった。
恥ずかしさと恨めしさが混雑する一方で、ラウス様の楽しそうな顔にこちらまで嬉しくなってしまう。
「行ってくる」
「行ってらっしゃいませ、ラウス様」
ラウス様のことだからからかうなんて子供じみたことはしないだろうが、それでも私が一方的にラウス様のことを意識しているようで見られたくない。
赤くなった顔を隠すように俯いて歩く。
「モリア?」
「は、はい!」
「私としてはこのままずっと繋いでいたいのだが、その、時間が、だな……」
そう指摘されて顔を上げるとそこはすでに玄関先で、周りにはたくさんの使用人とお義父様がこちらを見ていた。
「す、すみません」
慌てて弾くように手を外すと、指摘したラウス様は少しだけ残念そうに眉を下げて笑った。
「また、繋いでもいいか?」
「は、はい……」
「そうか」
満足そうに笑うラウス様は意地悪だ。子どもじみたことしないだろう、なんて思っていたが、すぐ訂正することとなった。
恥ずかしさと恨めしさが混雑する一方で、ラウス様の楽しそうな顔にこちらまで嬉しくなってしまう。
「行ってくる」
「行ってらっしゃいませ、ラウス様」