愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
アンジェリカ様は階段の下で歩みを止めると一段ずつ降りて来るサキヌ様を見上げて首をかしげた。
「アンジェリカこそ、義姉さんと手まで繋いでどうしたんだ?」
「お茶会をするんです!」
「…………さっき夕食を一緒にとれることになったって言ってなかったか?」
「はい! 今日はお茶も昼食も夕食もお義姉様とご一緒できるのです!」
「はぁ……アンジェリカ、義姉さんに迷惑かけちゃダメだろ!」
おでこに手を当てて、呆れたようにアンジェリカ様を諭すサキヌ様は『お兄さん』という感じがする。
「全くお母様もアンジェリカも……」
腰に手を当ててお説教モードに入ろうとするサキヌ様の声をどこからか聞きつけたのであろう、私たちの向かう庭の方角からはお義母様が優雅に歩いてやってくる。
「あらサキヌにアンジェリカ! それにモリアちゃんも! みんな揃ってどうしたの?」
手で驚いた口を隠すお義母様は声こそ明るいものの、その目は全く笑ってはいない。まるで自分を除け者にして何をしているのかと責めているようだ。
「お母様、聞いてください! お兄様がいじめるのです!」
「そう……それで『何』をしていたの?」
「アンジェリカこそ、義姉さんと手まで繋いでどうしたんだ?」
「お茶会をするんです!」
「…………さっき夕食を一緒にとれることになったって言ってなかったか?」
「はい! 今日はお茶も昼食も夕食もお義姉様とご一緒できるのです!」
「はぁ……アンジェリカ、義姉さんに迷惑かけちゃダメだろ!」
おでこに手を当てて、呆れたようにアンジェリカ様を諭すサキヌ様は『お兄さん』という感じがする。
「全くお母様もアンジェリカも……」
腰に手を当ててお説教モードに入ろうとするサキヌ様の声をどこからか聞きつけたのであろう、私たちの向かう庭の方角からはお義母様が優雅に歩いてやってくる。
「あらサキヌにアンジェリカ! それにモリアちゃんも! みんな揃ってどうしたの?」
手で驚いた口を隠すお義母様は声こそ明るいものの、その目は全く笑ってはいない。まるで自分を除け者にして何をしているのかと責めているようだ。
「お母様、聞いてください! お兄様がいじめるのです!」
「そう……それで『何』をしていたの?」