愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
私が話すのは幼い頃お兄様達と山を駆け回った思い出であったり、誕生日のケーキの話であったり、本当に私にとってはなんてことない話であるがどれもラウス様にとっては新鮮なことらしく、楽しそうに耳を傾けてくれる。
ラウス様の話してくださることもまた私にとってはどれも知らなかったことばかりで、特に宮廷内にあるという庭の花々の話はとても興味深かった。
年中季節の花が眺められるよう、それを管理する宮廷内庭師という仕事の方がいるのだそうだ。
たまにふと本当になぜ私はこんな身分違いの方と共に居られるのだろうと考えてしまう。
以前の私達の直接的な接点はといえばあの夜くらいなものだ。
カリバーン屋敷にくる前の私は、夜会で望まずとも自然に流れてくるラウス様の噂くらいしか知らなかった。
同じ貴族という枠組み内にあってもそれほど手の届かない場所にいる人だったのだ。
それが今では手を伸ばせば触れられる距離にいる。そして日に日にその距離は精神的にも、物理的にも近くなっている。
今だってこちらからほんの少しだけ勇気を出せばラウス様の指先に触れられる。
ラウス様の話してくださることもまた私にとってはどれも知らなかったことばかりで、特に宮廷内にあるという庭の花々の話はとても興味深かった。
年中季節の花が眺められるよう、それを管理する宮廷内庭師という仕事の方がいるのだそうだ。
たまにふと本当になぜ私はこんな身分違いの方と共に居られるのだろうと考えてしまう。
以前の私達の直接的な接点はといえばあの夜くらいなものだ。
カリバーン屋敷にくる前の私は、夜会で望まずとも自然に流れてくるラウス様の噂くらいしか知らなかった。
同じ貴族という枠組み内にあってもそれほど手の届かない場所にいる人だったのだ。
それが今では手を伸ばせば触れられる距離にいる。そして日に日にその距離は精神的にも、物理的にも近くなっている。
今だってこちらからほんの少しだけ勇気を出せばラウス様の指先に触れられる。