愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
そう考えをまとめていると次第に使用人達の歩みは加速して行き、そしてアンジェリカの自室のドアまで辿り着くとシェードを含めた全員がその前で止まってしまった。
「シェードさん、アンジェリカに何かあったの?」
すっかり馴染みとなったシェードの側へとさささと近寄り、小さな声で尋ねると周りの使用人達に視線で合図を送った。
「モリア様、こちらへ……」
するとシェードはアンジェリカの部屋から少し離れた場所へと移動した後で何があったかをかいつまんで教えてくれた。
「実はその……先日モリア様から頂いたハンカチをマクベス様が取り上げてしまわれまして……」
時折申し訳なさそうにするのは、私がアンジェリカを怒りはしないかと心配してのことだろう。
そんなことするはずがないのだが、あんなにも喜びを表してくれた彼女のことだから海より深く落ち込んでいるに違いない。
アンジェリカとマクベス王子との間に何があったかはわからないが、シェードが「モリア様さえ良ければ、アンジェリカ様に声をかけていただきたく……」と口ごもっているところから察するに励ましに行っても構わないらしい。
「シェードさん、アンジェリカに何かあったの?」
すっかり馴染みとなったシェードの側へとさささと近寄り、小さな声で尋ねると周りの使用人達に視線で合図を送った。
「モリア様、こちらへ……」
するとシェードはアンジェリカの部屋から少し離れた場所へと移動した後で何があったかをかいつまんで教えてくれた。
「実はその……先日モリア様から頂いたハンカチをマクベス様が取り上げてしまわれまして……」
時折申し訳なさそうにするのは、私がアンジェリカを怒りはしないかと心配してのことだろう。
そんなことするはずがないのだが、あんなにも喜びを表してくれた彼女のことだから海より深く落ち込んでいるに違いない。
アンジェリカとマクベス王子との間に何があったかはわからないが、シェードが「モリア様さえ良ければ、アンジェリカ様に声をかけていただきたく……」と口ごもっているところから察するに励ましに行っても構わないらしい。