愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
「お義姉様。今日、お時間よろしいでしょうか?」
腕立て伏せの回数を数えるのが面倒になった頃、アンジェリカは私の部屋へとやって来た。
最近はご飯の時くらいしか顔を合わせることがなくなっていたアンジェリカは申し訳なさそうに顔を強張らせていた。
そんな彼女に大丈夫だと告げると、その表情はほのかに赤く色付いて、そしてアンジェリカは後ろめたいことがあるのか目を伏せた。
「実は、その……今日は王子とお会いする日でして、よければお義姉様にも一緒に行っていただければ、と……」
「ええ、もちろん」
申し訳なさそうな感じを全面に押し出していたため、なんの相談かと思えばそれは以前交わした約束のことだった。
ラウス様の思い人ではないと分かった今、その事実をアンジェリカに打ち明けたとして、それでも彼女がお義姉様と慕ってくれるかはわからない。
だが彼女と約束をしたのは他でもない私である。
いつアンジェリカの義姉ではなくなるかはわからないとはいえ、彼女との約束を果たしたところでバチは当たらないだろう。
腕立て伏せの回数を数えるのが面倒になった頃、アンジェリカは私の部屋へとやって来た。
最近はご飯の時くらいしか顔を合わせることがなくなっていたアンジェリカは申し訳なさそうに顔を強張らせていた。
そんな彼女に大丈夫だと告げると、その表情はほのかに赤く色付いて、そしてアンジェリカは後ろめたいことがあるのか目を伏せた。
「実は、その……今日は王子とお会いする日でして、よければお義姉様にも一緒に行っていただければ、と……」
「ええ、もちろん」
申し訳なさそうな感じを全面に押し出していたため、なんの相談かと思えばそれは以前交わした約束のことだった。
ラウス様の思い人ではないと分かった今、その事実をアンジェリカに打ち明けたとして、それでも彼女がお義姉様と慕ってくれるかはわからない。
だが彼女と約束をしたのは他でもない私である。
いつアンジェリカの義姉ではなくなるかはわからないとはいえ、彼女との約束を果たしたところでバチは当たらないだろう。