愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
あの日はアンジェリカが居たが、一人であの空気は到底耐えられるはずがないからだ。
用意されたお茶に口をつけたマクベス王子はカップを置くと、ゆっくりと、そして深々と頭を下げた。
「あの日のことは本当に申し訳なかったと反省している」
彼の口から出たのは謝罪の言葉だった。
それだけでも自分の目と耳の機能を疑っていた私だが、マクベス王子はまた一つ、私には信じがたい言葉を落とした。
「アンジェリカとの婚約は凍結状態になった」――と。
「え……」
謝罪の言葉よりも信じがたいそれはマクベス王子自ら言い出したことらしい。
あの日、最後に残したアンジェリカの冷たい視線はよく尖った氷のナイフとして胸に突き刺さったのだと、後悔を目に浮かべながらポツリポツリと教えてくださった。
「嫉妬、していたんだ。アンジェリカが興味を持つもの全てが憎くてたまらなかった。だが、もうそれも終わりにしようと思う。同じものを見て、そして大事に思えるような男になりたい。そしてアンジェリカに認めてもらえる男になったら、そうしたらもう一度正式な婚約者として彼女を迎え入れたいんだ」
用意されたお茶に口をつけたマクベス王子はカップを置くと、ゆっくりと、そして深々と頭を下げた。
「あの日のことは本当に申し訳なかったと反省している」
彼の口から出たのは謝罪の言葉だった。
それだけでも自分の目と耳の機能を疑っていた私だが、マクベス王子はまた一つ、私には信じがたい言葉を落とした。
「アンジェリカとの婚約は凍結状態になった」――と。
「え……」
謝罪の言葉よりも信じがたいそれはマクベス王子自ら言い出したことらしい。
あの日、最後に残したアンジェリカの冷たい視線はよく尖った氷のナイフとして胸に突き刺さったのだと、後悔を目に浮かべながらポツリポツリと教えてくださった。
「嫉妬、していたんだ。アンジェリカが興味を持つもの全てが憎くてたまらなかった。だが、もうそれも終わりにしようと思う。同じものを見て、そして大事に思えるような男になりたい。そしてアンジェリカに認めてもらえる男になったら、そうしたらもう一度正式な婚約者として彼女を迎え入れたいんだ」